海外からの注文を断っていた自分が、今は海外進出を検討するまでに 上村綱佑さん ITソリューション学科 食品メーカー経営・30代 奈良

上村綱佑さん

奈良で会社を経営しながら、自分を高められる存在を求め続ける日々

もともと高校卒業後、鉄道会社に入社し、乗務員や駅員をやっていました。しかしこのままオペレーション業務で人生を終えて良いのか疑問を持つようになり、4年目、22歳のときに退職して、父が立ち上げて運営していた会社に誘われて就職、父と共同で経営にあたりました。大前さんの本に初めて出会ったのは19歳のときです。鉄道会社時代の先輩が大前さんの「チャイナインパクト」という本を紹介してくれたことがきっかけです。

「大前さんという人は有名な経営コンサルタントで、世界中の経済をわかりやすく解説している人。自分はそういった本を読んで世界経済のことを頭に入れるようにしているんだ」と先輩は教えてくれました。そのときは、自分とそれほど年の変わらない先輩が、学校を卒業した今でも勉強し続けているということに驚いたと同時に、格好いいな、と思いました。自分は学生時代もスポーツ一筋で、勉強に縁がある方ではなかったのですが、この時は自分も先輩みたいに勉強してみたいと素直に思いました。そして、その日の仕事帰りにその足で本屋に立ち寄り、早速大前さんの「チャイナインパクト」を買って読みました。自分が今まで考えたこともなかったような広い視野から見た中国の将来のことがわかりやすく解説されていて、すぐに引き込まれたことを覚えています。

今思えば、このころから経営やビジネスということに興味を持ち始めたように思います。父親の会社に入り経営に携わるようになると、さらに経営やビジネスについて学びたいという思いが強くなりました。頼れるものが欲しかったのかもしれません。父と2人だけで働いていると父以上にはなれないような気がして、誰か導いてくれる人、自分たちとは違った考えをしている人などから様々な刺激を受けたかったように思います。

BBT大学の入試問題が楽しくて、「毎日こんな勉強をしたい」と入学を決意

そういった思いから自分にできることを探しているうちに、関西の経営者の集まりがあるということを知り、加入しました。自分よりもレベルの高い経営者から学びたいという意識ではりきって参加してみたものの、人脈作りに主眼を置いた交流会といった位置づけで、経営の実力がつきそうな場ではありませんでした。ただ、その会に参加したことをきっかけに、同様の、様々な経営者から色々な話を聞ける場が他にもあるのではないかと思うようになり、アンテナを張るようになりました。BBT大学の情報に出会ったのもその頃です。BBT大学のHPで大前さんの画像を見て、「チャイナインパクト」に出会った頃の気持ちを思い出し、挑戦してみたい、と素直に思いました。時間がたつにつれ、4年制の大学で、4年間めいっぱいがんばってみたいという気持ちがどんどん強くなっていきました。奈良に製造拠点を構えている自分にとって、奈良を離れるという選択肢はありませんでしたから、100%オンラインで完結できるという点ももちろん大事なポイントでした。

BBT大学への入学を決定的にしたのは、BBT大学の過去の入試問題でした。HPに公開されてあったのですが、自分がイメージしている大学の入試問題とはまったく違って、例えば「日本にはコンビニエンスストアがいくつあるでしょうか。これは知識を問うものではありません。知らなくても、『こういう前提とすると』、『身の回りの事実から推定すると』どう考えられるか、考察してください」といったような、当時の自分にとってはあまりにもユニークな内容でした。「BBT大学に入学したらこういうことを学ぶんだ」と、学生生活の具体的なイメージがわいてきて、勉強したくて仕方ないという気持ちになったのを覚えています。 入試の面接も同様に、とてもユニークでした。私が受けた試験は他のメンバーと一緒に合計3人のグループでディスカッションをして答えを導き出すというものだったのですが、出された課題は、「もしあなたがテレビの天気予報番組のプロデューサーだったら、どのようにして番組の視聴率をあげますか?」というものでした。本当に楽しかった。わくわくしました。こういった思考の訓練を繰り返せば、自分のビジネスにも絶対に生きてくると心から思いました。コンビニエンスストア、テレビ番組といった、自分が今いる業界とは異なる業界をテーマにした問題を経験できたことも良かったと思います。異なる業界のことを経営者の視点から考えるということが、自社の経営を客観的に判断する力を養うのに有益であるということも、これらの課題に取り組むことで実感しました。

入学当初はやはり大変でした。ITの勉強もあるし、苦手な英語もある。それでも毎週1回授業で大前さんの顔を見ていると、「チャイナインパクト」を読んだ頃の気持ちや、仕事で苦労したことなどが思い出され、「ここで逃げたら他に行くところはない」と思って頑張れるから不思議です。自分にはまだ40年以上のビジネス人生があって、これからも企業を取り巻く環境はどんどん変わっていきますから、決して慢心する事は許されません。そのためにも今ここで自分が努力する以外に道はないと思って自分を奮い立たせていました。 しかし、2年生半ばくらいから、自分の仕事に対する意識や味方が変わってきたのを実感するようになってきました。例えば、以前の自分は会社の経営者でありながら、自分の会社の売り上げ以外にはほとんど興味がありませんでした。健康食品の市場全体の動きがどうなっているのか、どういった商品や会社が伸びていて、どういった商品や会社が下がってきているのか、今の自分からすると当たり前に考えなければならないことにまったく目を向けていなかったことに気付いたのです。BBT大学の授業では、先生たちが口々に「業界全体はどうなのか」と問いかけてきます。2年以上そういった環境に身を置いていたことで、物事を見るときに自然と全体を見る習慣がついてきたのは自分にとっても大きな収穫だったなと思います。

BBT大学に入って、自分の会社のマーケットが日本から世界へと広がった

私の会社でも、最近は海外から注文を受けるケースが増えています。覚えているだけでも、アメリカ、カナダ、ポーランド、中国、イギリス、ドイツなど様々な国からの注文がありました。恥ずかしい話ですが、BBT大学に入るまで、英語で来た注文は全て無視していました。英語に対する苦手意識が強く、どう扱ったらよいのかわからなかったというのが正直なところです。海外在住の日本の方から海外への商品発送を日本語でお願いされても、海外にモノを送るということ自体に抵抗があり、全て断っていました。今思うと本当にもったいないことをしていたと思います。ところが、BBT大学に入って、苦手ながらも一生懸命英語に取り組むうちに、自分でも対応できるな、という自信と実力がついてきました。今では英語の注文はもちろん受けていますし、一部サイトは英語対応にもしています。今後は、HPを各国仕様にしていくことや、国ごとの商品開発をしていくことも視野に入れています。 BBT大学に入る前、入ったばかりの頃は、自分の会社のマーケットは日本の中にあると盲目的に信じ込んでいました。しかし、BBT大学に入って2年すぎたころから、自分の顧客は世界中にいる、と自然と思えるようになってきたのです。マーケットが日本だけだと思っていたときは、とにかく不安でした。日本の人口は減っているし、高齢化しているし、市場は減少の一途をたどるばかりだと思っていました。でも世界が相手だと思える今は、アジアの人口も増えているし、新しいビジネスチャンスが至る所にあるし、自分のビジネスの将来を考えるのが楽しくてたまりません。上海へのスタディツアーに参加したことも大きいと思います。実際に現地の事情を目で見て空気を感じ、色々な人の話を聞きながら現地の事情をよく理解すると、実際に自分が現地でビジネスを展開したとしたら、と、具体的なイメージを描くことができるので、海外でのビジネスが自分にとってよりリアリティのある事柄として感じられるようになってきました。

BBT大学は「心のよりどころ。第二第三のふるさと」

BBT大学では、学長が「いつ帰ってきてもいい」と言ってくれているのをとてもうれしく思います。「その代わり、一生勉強しなさい」と。BBT大学は卒業しても卒業ではないのだと思います。BBT大学で勉強し続けることの大切さを学んだ仲間たちは、これからもずっと学び続けていくことになるからです。BBT大学に入って良かったと強く思うことの1つは、人との出会いです。ここでは、学校生活や社会人生活では絶対に出会えないような人と出会うことができ、深い絆で結ばれていくように感じます。バックグラウンドは驚くほど違う人たちの集団ですが、みんな向いているベクトルが同じです。ビジネスで一つ上のステージにあがりたい、新しいことを学びたい、自分の手で何かを成し遂げたい。根本的に持っている思いが同じだからこそ築けたこの深い人間関係は、自分の人生の宝になっていくのだと感じています。

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