ボストンでラーメン店を経営しながらBBTで学ぶ。世界中に夢を語れる仲間を作りたい 西岡 津世志さん(グローバル経営学科   / 「Yume Wo Katare」プロジェクトリーダー・30代 ) ボストン

西岡 津世志さん

きっかけは、夢を持ち続けられる人を増やすためと
日本で立ち上げたラーメン店

今はアメリカ、ボストンで「Yume Wo Katare」というラーメン店を経営しています。というか、ラーメン店という形態になっていますが、これは「Yume Wo Katare」プロジェクトの活動の一環で、夢を語る場を今はラーメン店という形で提供している、という方が正しいかもしれません。

そもそものはじまりは、高校を卒業してから上京し、お笑い芸人としてライブ活動等を行っていた時に出会った一杯のラーメンでした。量がとても多くてがっつり系のラーメンで有名なそのお店のラーメンを初めて食べたときから、そのお店の雰囲気やラーメンにすごくひかれるようになりました。芸人をやめてラーメン屋の仕事をしたいと自然と思うようになり、まずはそのお店でアルバイトをはじめました。

入って一週間で、支店を出すので店長をやらないかという話をいただいいたので1も2もなく承諾、半年後に出店し3年間ほどそこで店長を務めました。その後独立し、地元京都で自分のラーメン屋をオープンし、関西に数店舗のお店を経営するまでに拡大させました。初めてそのラーメンに出会ったときから、そのラーメンを食べることは夢をかなえることにとても似ていると思っていました。大量のラーメンに向き合うには、まず下準備が必要です。前の食事を調整して、体を整えておかなければなりません。そして注文したら、絶対に食べきるぞというふうにマインドセットをしっかりしておかないと、完食にはたどりつけません。この過程は夢に向かってがんばるのと同じだと思っています。

高校卒業した頃から、日本にはやりたいことをやっていない人があまりに多すぎると思うようになりました。大学に入学した友達とももちろん交流がありましたが、高校時代や大学1、2年生頃まではみんな夢を語っていたのに、就職活動をはじめたら「自分がやりたいこと」ではなく、「自分が行ける一番条件のいい会社」の話をするようになってきて、それにとても違和感がありました。なんでみんなやりたいことをやり続けていけないんだろう、夢はどこに行ってしまうんだろう、そんな気持ちがあったので、せめて日常生活の中で「夢」という言葉を自然と使えるようになったらいいなという気持ちを込めて、独立して立ち上げた一号店の店名を「夢を語れ」にしたのです。メインターゲットは学生さんだったので、学生街に出店。するとねらいどおり、学生さんたちは、「夢を語りに行こう」と誘い合わせてお店に来てくれるようになったのです。完食できなかったときは「今日は夢を語れんかった」と言って帰っていく人もいました。学生さんたちの中で「うちのラーメンを食べる」=「夢を語る」という方程式ができていたのですね。

お店をやっていくにつれ、もっとたくさんの人や学生に、夢について考えたり語ったりできる場を提供したいという気持ちが強くなっていきました。そして、2030年までに世界190ヶ国以上のすべての国に夢を語る仲間を持とうという具体的な目標を定め、次のステップとして世界一の学生街であるボストンに目をつけました。日本のお店はそれぞれ店長に独立してもらって、何のつてもないまま単身ボストンに乗り込んだのは2011年のことでした。

店内写真

手さぐりでオープンしたボストンのお店。今では「夢を語る場」として地元の人気店に

英語もできず、知り合いが一人もいないボストンでの開店は予想以上に大変でした。日本では1か月くらいでお店を1つオープンできていたのに、こちらでは今の店をオープンするまで1年もかかりました。

英語ができないので現地の情報を十分に集められなかったり、知り合いもおらず土地勘がない上に現地ルールを全く知らなかったりしたことなどが原因でした。現地の日本食レストランに飛び込んで、日本語でいろいろ教えてもらったり、助けてもらったりしながら1年かけて何とかオープンにこぎつけました。店名は一号店と同じものをローマ字表記した「Yume Wo Katare」です。この名前には、「Yume Wo Katare」という言葉を世界共通語にしたいという思いが込められています。

開店後は幸いにも、毎日多くのお客さんに来ていただけて、お店の前にはほぼ毎日行列ができるまでに至りました。日本よりもお客さんのリアクションも大きく、やりがいはすごく感じます。日本のお店では「ここはラーメン屋ではなく夢を語る場所である」とあまり積極的に示していなかったのですが、ボストンのお店ではそのことを前面に主張しています。注文するところに「I have a dream」と書いた札を置いていて、夢をシェアしたい人はこの札を持ってもらいます。そしてラーメンを食べ終わったあとに、札を持った人が店内に自分の夢をシェアする、というのがこの店のスタイルです。自分を含め、お店のスタッフは、ラーメンを作るよりも、自分から夢を語りたいという雰囲気を作ることが自分たちの仕事だと思っています。1人で夢をかなえることは難しいけれど、シェアすれば今ここにいるお店のメンバー全員が応援してくれるよ、みんなでかなえようよ、という雰囲気を作るのです。

こういったミッションに共感してくれる人も少なくなく、お店に「『Yume Wo Katare』プロジェクトメンバー募集」という張り紙を出していると、給料も仕事内容も全く書いていないのに1日1人くらいのペースで人が集まってきています。みんなおもしろそうだな、このプロジェクトに自分なりの方法で貢献したいな、という気持ちで参加し、それぞれがそれぞれの好きなことをやっています。中にはハーバードやMITの子もいて、今はトータル120人くらいかな。今年で1000人に増やしたいと思っています。

夢を書いたボードを掲げる男性

経営や組織運営、グローバル経済や英語、全てをボストンで、日本語で学ぶために選んだBBT大学

日本でラーメン店の店長をやっているときから、ひとりひとりのスタッフが自分のやりたいことをやれるような組織を作りたいと思っていました。「ひとりひとりの夢をかなえる」という経営方針のお店を作るという観点から、日本では経営系の研修にも参加していました。

ボストンに来てからも、月1回日本に帰国して参加していたのですが、物理的に大変になってきましたし、会社経営やマネジメントという点では十分だったとは思いますが内容が非常にドメスティックで、そこに集まっているメンバー以上に世界に開かれた広い視野を持つことは難しいだろうと思うようになってきたので、別の勉強法を探し始めました。世界190ヶ国以上という目標のためには、グローバルな視野が絶対必要だろうという思いがありました。また、自分は英語がまだまだだったので、日本語で学べる環境がほしいと思っていました。そんなときに、かつての研修仲間からBBT大学の存在を聞いたのです。資料を見たときに、「これだ!」と思いましたね。「世界のリーダーを育てる」と書いてありました。そして、「経営」、「IT」、「英語」が柱だと書いてありました。これら全て、まさに自分が求めていたものとまったく同じだったのです。

実際に始めて見ると、予想通り結構手ごたえがありました。でも、自由度の高いオンラインの大学なので、学校との付き合い方は人それぞれでいいと思っています。4年での卒業することが目的ではないので、自分のペースで自分に必要なことを学んでいければいい、そう思っています。

BBT大学で学びはじめて、視野は格段に広がりました。色々な国の人が集まるボストンに来れば、グローバルな視野が身につくのではないか、最初はそう思っていました。でも実際は違います。日本にいると日本の視野が身につくように、ボストンで身につくのはボストンの視野です。グローバルではありません。ボストンの視野を持って日本を見ることができるようになったけれど、ボストンから世界を見る視野はまだ持っていないのです。そういう自分にとって、BBTの講義はとても大きな意味を持ちました。今まで全く興味がなかったヨーロッパのことも気になるようになってきましたし、世界全体で今何が起こっているのか、これからどこに向かっていくのかということを考えるようになってきました。世界中の人が夢を語れるようにしたい、そんな夢を持つ自分には必要不可欠な要素だと強く思っています。

また、プロジェクトを拡大していくにあたり、メンバーが働ける環境を整えていく必要があります。今はボランティアで参加してくれている人もたくさんいますが、メンバーそれぞれが各自好きなことを仕事にしてほしいと思っています。「Yume Wo Katare」プロジェクトとして、彼らの仕事を作っていかなければいけません。例えば、プログラミングが得意な人にプロジェクトのPRページやゲームアプリ制作の仕事をお願いする、などです。ある意味経営者の観点なのかもしれませんが、そういった意味からもBBT大学の授業はとても参考になります。どんなことがビジネスとして成立するのか、考えるヒントがたくさん転がっているからです。

もちろん英語の授業もとても助かっています。意外なことに、ボストンにいても、お店のスタッフは全員日本語が話せるので、なかなか英語を身に付ける機会がありません。ただ、お店のお客さんは英語を話すので、毎日たくさんのインプットがあります。BBT大学の英会話レッスンでは、お店で得たインプットを元にアウトプットの練習をすることができるので、今の自分にとっては非常にありがたいです。

BBT大学で得られたのはかけがえのない仲間たち

BBT大学に入って最も良かったと思うことは仲間の存在です。オンラインの付き合いで、場所も離れているのですが、不思議なことに強いつながりが生まれました。グループワークの授業がいくつかあったことは大きいと思います。AirCampus®を使ってディスカッションしたり、スカイプで話し合いながらアイデアを出して資料を作って。かなり仲良くなれましたね。また、BBT大学の学生は、フットワークが軽い人が多く、ここボストンにもみんなよくラーメンを食べに来てくれます。反対に、自分が日本に帰った時には必ず誰かしらに会います。

BBT大学の学生はみんなそれぞれが夢に向かってがんばっていて、話をしているととても楽しいし励みにもなります。この仲間たちを大切にしながら、自分の夢に向かって頑張りたいと思っています。

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