研究に顧客視点を取り入れる
経営学を学ぶ中で見つけた新たなビジョン

西村 慎也さん(30代)
総合電機メーカー勤務 研究職

研究開発の現場で、世の中に出ていかず、埋もれていく研究成果や技術があることを問題に感じた西村慎也さん。自分たちに足りないのは「ビジネスを作る力」だと気づき、これまでの自分にない新しい視点や考え方を求めて、BBT大学の門を叩いたという。実際に学びを通して何を得ることができたのか、ご自身の変化や今後の想いについて話を伺った。

研究開発の現場で、世の中に出ていかず、埋もれていく研究成果や技術があることを問題に感じた西村慎也さん。自分たちに足りないのは「ビジネスを作る力」だと気づき、これまでの自分にない新しい視点や考え方を求めて、BBT大学の門を叩いたという。実際に学びを通して何を得ることができたのか、ご自身の変化や今後の想いについて話を伺った。

研究開発の現場には「ビジネスを作る力」が少ないと気づき、学びの場へ

現在は半導体デバイスの研究開発の部署にいますが、実はこの春に異動したばかりで、それまでは8年ほど太陽電池の研究開発に携わっていました。

研究開発の現場では、たくさんの研究が行われているわけですが、その研究成果や技術が必ずしも世の中に出ていくわけではないんですね。もちろん製品化された技術もありますが、途中で埋もれてしまうものもあるし、違う方向にシフトしていくものもあります。

そんなふうに、研究者たちが時間を費やして研究してきたにもかかわらず、世の中に出ていかない技術があることに対して、「このままじゃまずいのではないか」と感じていました。

「じゃあ、何が足りないのか」と考えたときに、研究開発の現場には「ビジネスを作る力」が少ないのではないかと気づいたんです。研究所の中で「ビジネスを作る」というところを主体的に学んでいこうと考える人が、特に若手の研究者には少ないように思えて。

ならば、ここでひとりくらい、ちょっとビジネスを学びに外へ行ったヤツがいても面白いのではないかと。そういう立場で学んだからこそ、会社に貢献できることもあるし、世の中に技術を出していくことの助けにもなるのではないかと思うようになりました。

たしか、出張時のことだったと思いますが、空港の書店でたまたま大前研一学長の『企業参謀』という本を手に取ったんです。経営のいろいろなケーススタディが書かれているのですが、その内容を自分の仕事に落とし込んで考えようとしたときに、「あれ、これはどうするんだろう」と疑問だらけになったんですね。やっぱり本を読むだけではダメなんだなと。

実際に現場で活躍されている方々の話を聞いたり、そういう方々に相談しないと無理だと思っていたところで、BBT大学の存在を知りました。

そもそも「会社をよりよい方向に持っていきたい」ということが新たな学びを考えたモチベーションでしたので、学校を選ぶにあたっては「仕事を続けながら通える」ということを重視し、基本的にはオンラインで参加できること前提としていました。ほかにもビジネススクールや経営学を学べる大学なども検討しましたが、スクーリングがあると決められた時間に縛られてしまい、自分の時間の自由度が低下することがわかっていたので、そういうところは外しました。

ビジネスや経営を学ぶとなればMBAを取得するという選択肢もありましたが、MBAは経営管理に重心があるものと理解していましたし、管理実務が直近の学びの目的ではなかったので、そのときは選択しませんでした。私の学びの目的は「会社の社会貢献活動をより高い次元にすること」で、そのために必要ならMBAの取得も検討しますが、学習に2年間費やすことになります。そうなると会社の理解も必要になりますので、少なくとも当時は考えませんでした。

BBT大学は100パーセントオンラインで授業を受けられるという点がまずは魅力的でした。オンライン授業で不安なところは、単に知識を学んだという学位のみになってしまい、実行動に移すことや実成果に至らないという点でしたが、BBT大学の授業は実践的で、日々実務に就かれている先生方から学べるということが大きな選択のポイントにもなりましたね。

「ここに入れば、卒業したころにはきっと何かしらのことはできるようになっているだろう」と思えたので、知識を得るだけでなく、本当にやりたいからこそ学びに行く先としてBBT大学を選びました。

違う世界の考え方や視点が、「研究と社会をつなぐ橋渡し」に役立つ

実際、授業を通して学べたことは多いですね。たとえば、「マーケティング基礎」という授業では、自分のマーケティングに対する理解が間違っていたことに気づかされました。それまでは、「売れないものをどうやったら売れるようにするのか」というのがマーケティングの極意だと思っていたんですが、実はそうではなかった。

「お客様が求めているもの」や「お客様自身も気づいていないが、実は欲しいと思っているもの」を取り出して、それを製品に乗せていく、あるいはサービスとして形作っていくのがマーケティングなんだと教えていただいて。

そして、それを自分の仕事に置き換えて考えてみたときに、自分たちに足りなかったのはこれじゃないのかと気づいたんです。

私たちが研究を進める中で、「これからは付加価値をつけなければ商品力として負けてしまう」という考えがあるのですが、私の中では、その付加価値をつけるという部分について、本流の技術にあとからプラスアルファの技術を付け足して、「お得感」や「ちょっといい機能がありますよ」というところにつなげればいい――そんな意識を持っていました。

でも、その製品が本当にお客様の欲しいものなのかといわれれば、わからないんですよね。それが、マーケティングを学んだことで、自分たちに足りなかったのはお客様の視点そのものだったのではないか、と気づくことができたのです。

ほかにも、「物事の本質をいかに追求していくか」という考え方ですとか、企業の課題を経営者の視点で考察することですとか、BBT大学の授業の中で、これまで私が携わってきた研究とは違う世界の考え方や視点を学べたことは、非常に大きな経験になったと思います。

もともとBBT大学への入学を考えたときに、ここは社会人向けの大学で、専業の学生がほぼすべての一般の大学とは違って、一度社会に出た人向けの授業が多いという点にも期待していました。一般の大学の経営学部のことはわかりませんが、BBT大学の授業は自分が社会人だからこそこなせたというものもありますので、期待通りだったと感じています。

もともと、研究とビジネス、研究と社会をつなぐ橋渡しというか、そういうことをやってみたいと思ってBBT大学に入学したわけですが、たとえば「本質を追究すること」や「企業の課題を経営者の視点で考察すること」、そして「マーケティング」を学んだことで、それらを“三位一体”として考えることによって、実際に仕事の上で新しい戦略を提案するということにもつながりました。

私はずっと研究の現場にいますが、たいていの研究者は研究を極めるという方向にいくのが道筋なんですね。でも、私は研究に携わってきたからこそ感じた課題に取り組むために、自分から違う道筋に踏み出しました。このごろ、会社の中に「研究の中にもビジネスを考えなければいけない」といった流れがあるように思うのですが、BBT大学で学んだことを活かして、私自身が役に立てることもあるのではないかと感じています。

“魔法”のような科学技術で、日本に明るい未来を

今はこうして研究職に就いていますが、自分がいつごろから科学とか研究というものに興味を持ったのかはよくわかりません。でも、子どものころの絵に、試験管を持って何かを混ぜている自分を描いているものがあるので、小さいときから科学者になりたいという思いはあったようです。

科学って、今までできなかったことができるようになるという面を持っていますよね。簡単に言えば、ひとつの“魔法”みたいなもので、そういうところが好きだったんだと思います。

実は子どものころ、メキシコに住んでいたんです。私が住んでいたメキシコシティは、当時は大気汚染が問題になっていました。その後、中学生のときに日本へ帰ってきて、高校の進路を決めるときには、もともと好きだった科学の分野を目指そうと思っていました。

その中で、「これからの自分の人生をどうしようか」「自分のオリジナリティってなんだろう」というようなことを考えたときに、ふとメキシコの大気汚染のことが思い起こされました。そして、「この問題を解決することが、自分に課せられたものなのではないか」と思ったんですね。

それがきっかけとなって、大学、大学院とクリーンエネルギーを軸とした研究をつづけてきました。今の会社に入って、太陽電池の研究をしていたこともその一環といえるかもしれません。

メキシコや中南米には、非常に綺麗な海や自然があります。クリーンエネルギーを使うことで、大気汚染問題を軽減できたり、そうした素晴らしい自然環境を維持することができるのではないか――クリーンエネルギーをテーマにしたのは、そんな将来的な夢があったからです。

当然、自分ひとりの力でできるわけではありませんが、最終的な目標として、地球環境のためにクリーンエネルギーの分野で何か貢献できればいいと考えています。

それから、今、日本の将来について“明るい未来”を語る方がほとんどいないですよね。「10年後の日本にはこんなに最高の時代がきます。待ち遠しいですね」というようなことをいう方が誰もいなくて、なんだかすごく重々しい未来しかないような感じで。

だからこそ、私は“花火”を打ち上げたいと思っているんです。

たとえば、私が携わっている科学技術というのは、今までできなかったことができるようになる、それこそ“魔法”みたいなものです。そんな科学技術の分野で、日本がどんどん“花火”を打ち上げて、「日本はもっとよくなって、世界にも貢献できる素晴らしい国になりますよ」と言ってしまえばいい。

世界にはいろいろなことで悩んでいる国があると思うので、そうやって日本が貢献していければ最高じゃないですか。もし言ったことができなくても、そのときには次の手を考えればいいんです。

あまり慎重になりすぎず、“花火”をどんどん打ち上げて、日本の明るい未来を語っていければいいなと思っています。

“魔法”のような科学技術で、日本に明るい未来を

今はこうして研究職に就いていますが、自分がいつごろから科学とか研究というものに興味を持ったのかはよくわかりません。でも、子どものころの絵に、試験管を持って何かを混ぜている自分を描いているものがあるので、小さいときから科学者になりたいという思いはあったようです。

科学って、今までできなかったことができるようになるという面を持っていますよね。簡単に言えば、ひとつの“魔法”みたいなもので、そういうところが好きだったんだと思います。

実は子どものころ、メキシコに住んでいたんです。私が住んでいたメキシコシティは、当時は大気汚染が問題になっていました。その後、中学生のときに日本へ帰ってきて、高校の進路を決めるときには、もともと好きだった科学の分野を目指そうと思っていました。

その中で、「これからの自分の人生をどうしようか」「自分のオリジナリティってなんだろう」というようなことを考えたときに、ふとメキシコの大気汚染のことが思い起こされました。そして、「この問題を解決することが、自分に課せられたものなのではないか」と思ったんですね。

それがきっかけとなって、大学、大学院とクリーンエネルギーを軸とした研究をつづけてきました。今の会社に入って、太陽電池の研究をしていたこともその一環といえるかもしれません。

メキシコや中南米には、非常に綺麗な海や自然があります。クリーンエネルギーを使うことで、大気汚染問題を軽減できたり、そうした素晴らしい自然環境を維持することができるのではないか――クリーンエネルギーをテーマにしたのは、そんな将来的な夢があったからです。

当然、自分ひとりの力でできるわけではありませんが、最終的な目標として、地球環境のためにクリーンエネルギーの分野で何か貢献できればいいと考えています。

それから、今、日本の将来について“明るい未来”を語る方がほとんどいないですよね。「10年後の日本にはこんなに最高の時代がきます。待ち遠しいですね」というようなことをいう方が誰もいなくて、なんだかすごく重々しい未来しかないような感じで。

だからこそ、私は“花火”を打ち上げたいと思っているんです。

たとえば、私が携わっている科学技術というのは、今までできなかったことができるようになる、それこそ“魔法”みたいなものです。そんな科学技術の分野で、日本がどんどん“花火”を打ち上げて、「日本はもっとよくなって、世界にも貢献できる素晴らしい国になりますよ」と言ってしまえばいい。

世界にはいろいろなことで悩んでいる国があると思うので、そうやって日本が貢献していければ最高じゃないですか。もし言ったことができなくても、そのときには次の手を考えればいいんです。

あまり慎重になりすぎず、“花火”をどんどん打ち上げて、日本の明るい未来を語っていければいいなと思っています。

西村 慎也さん
30代 総合電機メーカー勤務 研究職

幼少期と小学校高学年から中学2年生までメキシコ、ベネズエラで過ごし、現地で大気汚染の問題に触れたことで、クリーンエネルギーの研究を志すように。大学院を卒業後、大手総合電機メーカーへ就職し、研究者として主に太陽電池の研究開発を担当。勤務するかたわらBBT大学に入学し、卒業して間もなく半導体デバイスの部署に異動となり、現在に至る。

西村 慎也さん30代
総合電機メーカー勤務 研究職

幼少期と小学校高学年から中学2年生までメキシコ、ベネズエラで過ごし、現地で大気汚染の問題に触れたことで、クリーンエネルギーの研究を志すように。大学院を卒業後、大手総合電機メーカーへ就職し、研究者として主に太陽電池の研究開発を担当。勤務するかたわらBBT大学に入学し、卒業して間もなく半導体デバイスの部署に異動となり、現在に至る。

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