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医学部→医師というキャリアパスから本当に自分がやりたいことを見出す

佐々木 ちひろ
医師・Plenty of Fruits株式会社 代表取締

大学で心理学を学んだ後、医学部に入り医師となる。クリニック経営に携わったことをきっかけに経営の基本を学ぼうとBBT大学へ入学。産業保健に関心を持って産業医に転向し、医師として活躍する傍ら、研修やコーチングなどを手がける会社を設立し、企業や働く人の支援を進める。

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内科医としてのキャリア。制度改革の成果が現れてきたクリニック経営。順調に進んでいたはずなのに、「何をやりたいのか」と問われたことがキャリアの転機になったと佐々木さんは語る。「病気にならない健康づくりを支援したい」、「働く女性のサポートに力を注ぎたい」という自身の思いに気づき、起業に至るまでのストーリーを伺った。

「働く人のサポート」を目指して内科医から産業医へ転向

元々腎臓内科医として働いていましたが、2017年から産業医に転向しました。内科医の仕事もとてもやりがいのある仕事でしたが、私が診療する慢性疾患の患者さんは基本的に一生治らない病気を抱えています。病気になる前に何か医師としてできることはないのだろうか?そう思うことが多くなってきました。

在学中に離婚を決意し、キャリアチェンジをすることにしました。転職先はヘルスケアのコンサルティング会社で、そこで知ったのが「産業保健」という分野です。腎臓病や糖尿病を抱える患者さんの支援を産業保健チームとともに行ったのですが、医師として治療にあたり、これ以上悪くさせないというアプローチと比べ、働き続けるために支援するというアプローチはとても新鮮でした。健康でいきいきと働ける支援をする産業医こそ自分のやりたい分野だと思い、その年に産業医資格をとりました。

翌年独立し、複数企業での産業医業務を始めました。産業医としてたくさんの人に接するうちに今までの医療の知識だけでは足りないと思うことが多くなりました。病気の相談だけではなく、子育てや家庭との両立、キャリアの悩み、睡眠の問題…。楽しく元気に働いてもらうにはどうしたら良いだろうかと考え、コーチングや睡眠などの勉強をはじめました。

産業医から企業研修へと広がった先に会社設立

コーチングや睡眠をはじめとする学びによって、産業医としてのアプローチにも幅の広がりが生まれました。するとある日、「研修をしてくれないか」と産業医先の企業で言われたのです。当初は女性社員向けの月経関連疾患や食事の研修依頼でしたが、そこに睡眠の研修を加えることを提案しました。女性は月経による睡眠の質の低下や子育てで十分な睡眠がとれない方がいるからです。その研修が好評で、その後、休職明けの社員さんに研修を行うことになりました。現在、その企業では睡眠研修が全社展開され、毎月の睡眠研修開催やプロジェクト先での出張研修もさせてもらっています。

元々産業医を志向したときにやりたかったのは「働く人への総合的なサポート」です。徐々に産業医業務だけではなく、研修やコーチングなどの相談を頂くことが増えてきたのはうれしい変化でした。特に研修は多くの人に届けられる点でも非常にやりがいを感じます。この状況を加速するために――と考えた時に、法人化という選択肢が自然に出てきたのです。そこで産業医からコーチングや研修まで、企業と働く人を対象にしたサポート事業を掲げて2018年に起業をしました。法人設立をしたことで医師以外の仕事をしていることも認知されやすくなったと思います。ありがたいことに産業医業務が増えて忙しくしているのですが、コーチングや研修の依頼もいただいています。特にストレングスファインダー®を利用したコーチングは、毎月数件依頼をいただいています。

「何をやりたいか」の問いから人生が変化

内科医として社会人のキャリアをスタートしましたが、実は医学部に入る前は心理学を専攻していました。その後医学部に入り直し、医師になりました。人の心にはとても興味があり、学び始めましたが、心と身体はとっても密接にかかわりあっていると思うようになり、医師を志すようになりました。よく「なぜ精神科医にならなかったのか?」と聞かれるのですが、心の病気は精神科医がケアしていますが、身体の病気から心を病んだ人のケアにはあまり注力されていないと感じ、慢性疾患を抱える人の心身両面のケアをする腎臓内科医になりました。

医師5年目で透析クリニックの経営に携わることになりました。透析クリニックはスタッフが多く、40名以上のスタッフがいましたので、全員の生活に対する責任を感じました。何もわからず、「なんとなく」で経営することはできないと思い、見つけたのがBBT大学です。

BBT大学に入って印象的だったのは、「自分が本当にやりたいのは何か?」という問いをたびたび投げかけられたことです。私はクリニックの経営のために入学したのですが、1年生のときの英語のエッセイで自分が書いたのは、「女性のサポートがしたい」という想いでした。しかし、その時点では具体的に何をするのかまったく見えていませんでした。

その後在学期間中に他の同級生が起業したり、様々な講義に参加する中で「これが本当にやりたいことなのか」という自問自答を繰り返し、徐々に向かう方向が見えるようになってきたのです。特に「自分の生き方を職業にした」と言う勝屋先生の講義からは大きな影響を受けました。当時、クリニック経営は良くなりはじめていたものの、家庭との両立には葛藤ばかりで、「この生き方を望んでいたんだっけ?」と思うことが増えていた時期でもあります。

自身の生き方への問いに向き合ったことで、「医師として大方がそうである」という王道を進むのではなく、「自分が何をしたいのか?」「何が自分を止めているのか」と1つ1つ考えられるようになったのは大きな変化でした。BBT大学で経営やビジネスについて学ぶなかで、人生そのものについても学んだように思います。結果、産業医やコーチングへと専門性を広げるだけではなく、「会社を立ち上げる」までになるとは、以前には思ってもいませんでした。

昨年立ち上げた会社もお陰様で軌道に乗っています。忙しくなってきたので、少し手放すことも考えなければと思っています。キャリアとライフイベントの両立に悩む女性に対してサポートできる機会はもっと増やしたいと思っています。ちょうど育児をされているお母さんたちのコミュニティにお声がけをいただいているので、何かサポートができればと思っています。私自身も一時期、子育てと仕事の両立で、体調不良になったことがありました。何かサポートできることがあるのではと思っています。

現在、働く人の支援をすることで、私自身も充実しています。自分の「やりたいこと」を徐々に形にすることで、手応えを得られるようになってきたからでしょうか。不思議なことに自分のやりたいことをやろうとすると、応援してくれる人にも巡り合えるんですよね。元気で楽しく働く人がもっと増えるために、もっとやりたいことがあります。これからも自分自身と向き合いながら一歩ずつ進めていこうと思っています。

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