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経営者に必要なスキル とは?安定と成長を実現するために
「独学で経営をしてきたが、限界を感じることがある」「 経営者としての意思決定や実行力に自信が持てない」ー。もし、こうした課題を感じているなら、それは決して珍しいことではありません。多くの経営者が同じ悩みを抱えています。では、どのようにしてこれらの問題を解決すればよいのでしょうか?本記事では、解決のために 経営者に必要なスキル を特定し、身につけるためのヒントを紹介します。
経営者に必要な2つの力:「意思決定力」と「実行力」
経営を安定・拡大させるために重要なのは、「意思決定力」と「実行力」です。
- 意思決定力:根拠のある判断ができるかどうか
- 実行力:決めたことを実行し、結果を出せるか
これらを強化するための具体的なアプローチを紹介します。
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PSAの3ステップで経営の本質を捉える
経営者がより良い意思決定をするためには、問題解決のフレームワークを活用することが効果的です。特に有効なのが PSA(Problem Solving Approach)の3ステップ です。
- 本質的問題の発見
限られた情報の中から、達成したいことや解消したい事象の根本原因について、仮説立案を行う - 問題解決策の立案
上述の仮説を基に、他業界の事例なども参考にしながら戦略的自由度を広げて具体的なアイディアを出す - 施策の実施
結果と論理を明確にし、必要に応じて人を巻き込みながら実行し、必要に応じて修正する
この流れを習慣化することで、経営判断の精度を高め、事業の安定と成長につなげることができます。
本質的問題の発見に有用なフレームワーク
経営を改善する第一歩は、自社の現状を客観的に把握することです。ここでは、本質的な問題発見に役立つフレームワークをいくつか紹介します。
3C分析
3C(Company, Competitor, Customer)の観点で分析をすると、市場の中での自社の位置づけを俯瞰して捉えることができます。
- 自社(Company):自社の強み・弱みを整理
- 競合(Competitor):市場での競争環境を把握
- 顧客(Customer):顧客のニーズや変化を分析
この時、競争相手として想定する相手が誰かによって、自社の方針や強み(提供価値の希少性、模倣可能性など)も変わってきます。また、顧客のニーズやトレンドを踏まえて価値設計をすることは欠かせません。自社の顧客の声などにも注意を払いましょう。
MECE
"Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive" の省略形で「抜け漏れなく、かつ重複なく」要因を整理することを指します。例えば、「売上が低迷する理由」を「市場要因」「自社要因」「競合要因」に分解し、さらにその先にロジックツリーを展開します。問題の原因を複数あげてみることで、見落としていた解決策にも気づくことができます。
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バリューチェーン分析
企業の活動を「価値を生むプロセス」として分解し、どこに課題があるかを特定します。例えば、調達、製造、販売、マーケティング、アフターサービス、といったように各段階を分けて分析することで、注力するべき段階を特定して解決にあたることができます。
いずれにしても、視野を広げて解決策を考えることが大事なポイントになってきます。
戦略を立案・実行するために必要なスキル
戦略を立てても、それを実行できなければ意味がありません。経営者に求められる実行力を列挙すると、以下のように言語化できます。
- リーダーシップ:組織をまとめ、目標に向けてチームを導く
- 組織論:人材を適切に配置し、チームの力を最大化する
- ファイナンス:資金繰りを把握し、適切な投資を判断する
- マーケティング:市場の変化を捉え、売上を伸ばす戦略を構築する
- 問題解決力:課題を発見し、解決策を論理的に導く
- 情報収集力:さまざまな情報源から、適切に有用な情報を集める
例えば、業績不振を立て直すことになったとします。売上が低迷している事業の原因を、仮説をもとに情報収集力を駆使し、分析する必要があります。適切に情報を集める際に関係構築力も必要かもしれません。市場の変化を把握し、適切なマーケティング戦略を作る必要があるかもしれません。同時に資金繰りをファイナンスの視点から再検討し、不採算部門の整理や新たな投資を判断します。改革や新しいことに着手するためには経営者自身がリーダーシップを発揮し、社員の士気を高め、課題を解決しながら業績改善を進める必要があります。しかし同時に、組織の一人ひとりに働きかけ、変革を自分ごとにしてもらうことが、組織として成果を上げるためには欠かせません。
このように多くの場合、スキルは複数を総合させて発揮することが求められます。
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学び続ける経営者が成功する
経営の実践力を高めるためには、学びの環境が重要です。経営者として継続的に成長するために、次のような場を活用しましょう。
- 業界の枠を超えた実践的な学びの場(セミナー・ビジネススクールなど)
- 経営者同士のコミュニティ(情報交換・壁打ちの場)
- 専門家のサポート(アドバイザー・メンター)
特に、数々の経営者の相談に乗り、起業家育成に努めてきた大前研一が学長を務めるビジネス・ブレークスルー大学では、こうした機能が1か所に集約されています。ビジネス・ブレークスルー大学は、経営者から経営について体系的に学ぶことができ、経営者が壁打ちをしてくれる環境です。知識のインプットだけでなく、実践に活かすためのフレームワークや戦略構築のスキルを得る場として有効です。
BBTマガジンやYouTubeチャンネルでも、卒業生のインタビューなどを紹介しているので、ぜひご参考ください。
まとめ:経営の安定・成長に向けて
経営者が成長し、会社を発展させるためには、以下のポイントが重要です。
- 意思決定力を高める(フレームワークや適切な情報を駆使して、着手すべき問題を特定)
- 実行力を強化する(リーダーシップ・組織論の実践)
- 学び続ける環境を作る(教育機関、コミュニティの活用)
経営の知識とスキルを身につけ、実践し続けることで、経営の安定と成長を実現することができます。
今こそ、新たな学びを始め、経営の本質を深く理解し、実践してみませんか?
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