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【BBT大学対談(1/3)】常に問いかけるのは、何のために大学に行くのか~オンライン大学で学ぶ学生とは~

2010年に創立された100%オンライン教育のBBT大学(経営学部)。コロナ禍で日本でもオンライン授業への注目が高まるが、BBT大学は対面授業の代替に留まらず、日本の高等教育が足踏みしてきた課題を乗り越える壮大な構想のもとに、このオンライン教育を実践している。その活きいきとした教育の在り方を、BBT大学事務局長の白崎雄吾とBBT大学アドバイザーの山本繁が、余すところなく語り合った。

成長意欲がある学生は「自分育成計画」を持っている

山本 コロナ禍でオンライン教育をいかに実現するかが注目されていますが、オンライン教育の可能性、そのメリットを体現しているのがBBT大学です。BBT大学のことを知ってもらう良い機会でもあると考えて、この対談を企画しました。まず、BBT大学の基本情報をお伺いします。

白崎 在学生は現在600人弱で、卒業生も約600人程度です(2021年8月末時点)。専業学生(※1)が2021年度入学者では42人、社会人学生が48人ですが、全学年で通してみると全体の3割が専業学生、残りの約7割が社会人学生です。また専業学生のうちの6割が高校からの直接の進学で、4割が他大学からの編入(転入を含む)となっています。高校から直接入学する学生には、起業を目指していたり、NPO等に関わっていてもっと活動を発信したいという学生も多く含まれています。他大学から編入してくる学生は、親や高校の先生に言われて取りあえず偏差値で選んだ大学に入学したものの、こんな授業で4年間を過ごしていいのかという疑問を感じてBBT大学へ自分の意志で編入したというケースが多くあります。

※1 専業学生とは社会人を経験せずに、他大学からの編入・転入や高校卒業後(浪人含む)そのまま当大学に入学した主に18歳~24歳の学生のことです。(対比語が社会人学生)

卒業生紹介:柴崎 莉菜さん

愛知県立千種高校在学中に「子ども食堂」に参加(現在も継続中)。起業を志してBBT大学入学後、販売されずに廃棄される衣類の販売を手掛ける「コンタス」と、「世界に1つだけのオーダーメイドスイーツを通して、大切な人に思いを届ける」をコンセプトに、顧客とパティシエをつなぐ「DELIHEART」を起業。2021年7月に株式会社コンタス起業。将来はアップルを超える会社を作りたいという。


山本 社会人学生についてはどうですか?

白崎 実に幅広い学生が学んでいます。元ラグビー日本代表、ANAの女性パイロットもいますし、タクシー運転手をしながら学んでいる人、建築現場で働きながら学んでいる人など、挙げればキリがないほど多彩なバックグランドです。皆に共通しているのは、未来の自分は現在のキャリアの延長線上にはないと考えていることです。

山本 多くの大学における教育目標が、現代という時代に追い付いていない、時代の最先端からずれてしまっていると感じます。大学も個々には違いますが、乖離している現状があります。 次の図は、「優秀な人材」の定義の変化を示したものです。

「優秀な人材」のメガトレンド(山本繁氏作成)

山本 BBT大学に来る人は、そのことを感じているのだと思います。BBT大学の専業学生10人にインタビューしましたが、4つの特徴がありました。1番目は、自律性が高いということです。「自分育成計画」を持っている。高校までは学校や親が自分を育ててくれました。大学も育ててくれると考えている学生が多いのが現状です。しかし、それは違います。そこにギャップがあるのです。自分の学びを自分でデザインできる人がBBT大学には多い。それは最初からそうだった人だけでなく、BBT大学に入ってから身に付けたという面もあります。2年生以上の自律性は他大学とは比較にならないほど高い。

2番目の特徴として、コミュニケーション能力が高い。オンライン教育だからコミュニケーションが苦手な学生が多いかもしれないと思っていましたが、逆でした。BBT大学の学生は、大学以外の場所で自分でコミュニティを作れる、あるいはすでに持った状態で入学してくるという感じです。今のコロナ禍で、一般の大学では1年生がリアルな授業が減って、友達が作れないという問題が言われていますが、BBT大学の学生の場合はもっと積極的にコミュニケーションしています。

白崎 そのことに関連して補足すると、入学当初の学生について感じたのは、質問力が低いということでした。「質問はありませんか?」と聞くと一応質問は出ます。それに答えると「ありがとうございました」で終わってしまう。これは一問一答でコンプリートしてしまう高校教育の延長のように感じました。しかし、そうした学生が「質問とは何か」を指摘されて、自分でも経験していくと、ものすごく成長します。オンライン教育というと、ネットで授業を視聴して、穴埋め問題を記入してポストに投函するというイメージで捉える人もいますが、それは私たちの考える学びではありません。オンラインで様々な年代、様々なバックグラウンドの人と日々接して議論をしていくチュートリアル教育(※2)の中でこそ、コミュニケーション能力は必然的に高まっていく。それがBBT大学のオンライン教育です。

※2 1対1(または1対2)での教育という意。

山本 3つ目の特徴は基礎学力が高いということです。インタビューした学生だけでも、もともとの志望大学が早稲田やMARCH、関関同立、名古屋大学という学生がいました。N・S高校など通信制高校から入学してくる学生も増えてきています。

白崎 実際に入学してきた学生と話してみると、成績的には中位の高校なのだけれど、優れていると感じる学生が多くいます。優秀なんだけれども、偏差値教育という枠組みの中では評価が高くない、という学生です。このことから偏差値教育に違和感を改めて感じることも多くあります。その意味でも、何のために大学に行くのか、を考えて大学を選ばなければと思うことが増えています。

山本 4番目の特徴は起業志向でした。入学前に起業やビジネスの経験のある学生が10人中3人でした。これは多いと思います。そしてこうした専業学生が全体の7割を占める社会人学生と一緒に学んでいます。私は、これは大学版イエナプラン(※3)だと思います。その価値は何だと思いますか。

※3 ドイツのイエナ大学で 1924年に創始された学校教育。子どもたちを『ファミリーグループ』と呼ばれる異年齢のグループに分けてクラス編制した教育で、現在ではオランダを中心に広く普及し、世界的にも注目されている。

白崎 大学というのは4年後には社会に出ていくわけです。とすると、20歳前後の時期を同質なコミュニティで過ごす必要は全くないと思います。20歳の学生が社会人としてバリバリに働いている人と一緒に学ぶというのは、最初はギャップも感じると思いますが、一度小さな成功体験を積むと、社会人であっても経営者であっても、対等にやり取りできますし、むしろイエナプラン的な多様性の中で学ぶ方が成長の幅もスピードも大きいし、自己効力感も得られるのではないかと感じています。

また、これは社会人学生にとってもメリットがあって、「専業学生は若いから知らない」「自分の方が知っている」というヒエラルキーを先入観として持っている社会人もいますが、グループワークを一緒にしていくと、社会人学生の方も変わっていきます。グループワークが上手くいくかどうかは、リーダーとなる年上の社会人学生が若い専業学生をどう巻き込んでいけるかにかかっていることに気づくわけです。そこで良い成果を出したリーダーに「職場でもそうやっているんですか?」と聞くと、意外にやっていない。つまり、社会人学生にもここで学びと成功体験が生まれ、それをビジネスに活かすことができるという回路につながっていくことも少なくありません。

しかも、色々な世代、バックボーンの人が一緒に学ぶことは教員にも、そして私たち教務スタッフにも新しい気付きをもたらしてくれていて、それが循環して集合知になっていっている。これはBBT大学の面白いところで、他には真似ができないところだと感じています。

また、目に見えるスキルセットと目に見えないマインドセットの両方が重要ですが、通常は目に見えるスキルセットにフォーカスしがちです。でも非認知のマインドセットの方に本質があって、それを今までの高校教育まで、大学受験は重視しないできました。しかし社会に出ると、実際にはその目に見えないところで人は心を動かされ、巻き込まれ、購買行動にもつながっていくわけです。そこがBBT大学で経験できるというのは大きいと思います。

山本 イエナプランのガイドブックに書かれていることを私の言葉で説明すると、同一グループ内の年齢の幅がある方が、人はリーダーシップを発揮しやすい。BBT大学はこれだけ多様だからこそ、色々な場面で、色々な学生がリーダーシップを発揮しやすいのだと思います。またイエナプランでは、異年齢の人たちのグループのことをファミリーグループと呼んでいます。親密な関係性がベースにあって、多様性を価値に変えていくことができるという考え方です。インターンシップの場合は、特に良いインターンシップ先に恵まれた場合には同様の経験ができる可能性がありますが、BBTではそれが前提的なコミュニティとして機能しているという点が大きいと思います。

白崎 BBT大学で「組織論基礎」という科目があって、早稲田大学の元ラグビー部監督の中竹竜二先生が担当しているのですが、そこでの最終課題は「あなたのチームが一番良いチームであることを証明してください」なんです。すぐに「良いチーム、良い組織って何?」「課題が抽象的過ぎて分からない」という声が出てきます。それこそが望むところなんです。良いチーム、良い組織、良い会社とは何か自分なりに再定義していく。私は、そこが先ほど出た「自分育成計画」の一丁目一番地だと思っていて、自分なりの定義をどれだけ様々なことに対して持てているかどうかが、外からの刺激に良い反応ができるかどうかのポイントだと思います。それは同質のコミュニティよりも異質なコミュニティの方がはるかに得られるはずです。ただ一方で、BBT大学では部活やサークル活動はできない。私の学生時代にラグビーをやってきた経験からいうと、そこが欠けているのかもしれません。

山本 私が話した学生は、そうした同年代のコミュニティは大学の外に自分で持っているので、BBT大学には求めないと言っていました。

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【BBT大学対談(2/3)】常に問いかけるのは、何のために大学に行くのか~誰から・誰と・何を学ぶのか~

イベントのご案内

コロナ禍をきっかけに場所や時間に縛られないオンライン授業への期待が高まっている一方で、いまだ多くの学生がオンラインでの学習効果が実感できなかったり、孤独感を感じるなど不安の声も聞こえてきます。
そんな中、BBT大学はオンライン大学としての歴史が10年以上あり、オンラインでの学びを経て社会で生き生きと活躍している数多くの学生が存在しています。今回そのような大学で学ぶ現役大学生と、社会で活躍している卒業生をスピーカーとして招き、台本なしの本音トークで100%オンラインの大学で学ぶ学生の等身大の姿をお届けします。

オンライン大学での学び方、学生生活が気になる方は是非イベントにお申込みください!
イベント詳細へ (画像をクリック)

【12/14(火)キャリアセミナー】BBT大学の学生のキャンパスライフは「自由」そのもの

対談者プロフィール

白崎 雄吾(ビジネス・ブレークスルー大学 事務局長)

リクルートグループ2社を経て2012年に(株)ビジネス・ブレークスルー入社。次世代リーダー養成プログラムの企画開発に従事。2017年からビジネス・ブレークスルー大学の統括に携わり現職。教員採用や講座開発に従事する傍ら、企業や中高生の他、Jリーグやラグビートップリーグのプロスポーツ選手向けの研修講師としても活動。アスリートのデュアル/セカンドキャリアを支援する『(一社)APOLLO PROJECT』理事を務めている。

山本 繁(大正大学地域構想研究所 特命教授)

2002年、慶應義塾大学環境情報学部卒。同大卒業式の翌日に教育NPO「NEWVERY」の前身を設立。大学改革、学生・若者支援の質的向上、社会起業家という生き方の普及に15年間つとめる。その傍ら、文部科学省高等教育局高等教育政策室専門調査員、中央教育審議会高大接続特別部会臨時委員、日本学術振興会大学教育再生加速プログラム委員、学校法人滋慶学園顧問などを歴任。2017年4月より現職。2019年1月にビジネス・ブレークスルー大学アドバイザーに就任。

BBT大学について

日本初の100%オンラインで経営学学士を取得できる大学として2010年に経営学部を新設。教授陣の6割が現役経営者、学生の約7割が社会人。大前研一が学長を務める本学では、“teach(教える)”ではなく学生が主体的に“learn(学ぶ)”するのを手助けすることに大学の役割があるという考えに基づき設計されたカリキュラムで、グローバル時代を生き抜く力の育成を目指している。2014年3月に1期生が卒業。2014年10月にはe-Learning大賞 厚生労働大臣賞を受賞。2015年12月に「ITソリューション学科」、「グローバル経営学科」、2017年1月に「履修証明プログラム」が、文部科学省「職業実践力育成プログラム(BP)」認定。

BBTについて

グローバル環境で活躍できる人材の育成を目的として1998年に世界的経営コンサルタント大前研一により設立された教育会社。設立当初から革新的な遠隔教育システムによる双方向性を確保した質の高い教育の提供を目指し、多様な配信メディアを通じてマネジメント教育プログラムを提供。大学、大学院、起業家養成プログラム、ビジネス英語や経営者のための勉強会等多用な教育プログラムを運営するほか、法人研修の提供やTV番組の制作などあらゆる年齢層に対し生涯に渡る「リカレント教育」を提供する。在籍会員数約1万人、輩出人数はのべ約5万人以上。また、1,300社以上の企業に対して研修を提供。2013年10月のアオバジャパン・インターナショナルスクールへの経営参加を契機に、生涯の学習をサポートするプラットフォーム構築をグループ戦略の柱の1つとして明確に位置づけている。https://www.bbt757.com

この記事の執筆者

ビジネス・ブレークスルー大学

BBT編集部
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