実践で使える問題解決スキルを。世界最高水準のプロから「基礎」を学ぶ!「問題解決の最前線」を現場レベルで感じられる授業が新たにスタート
ビジネス・ブレークスルー大学(以下、BBT大学)では、2023年4月から「問題解決基礎2」 、6月からは「問題解決基礎3」の科目がフルリニューアルいたします。「問題解決基礎」といえば、本学での中核ともいえる必須科目。本科目は「基礎1」「基礎2」「基礎3」の三段階で構成されており、1年次に学ぶ「基礎1」では自分の身の回りの問題解決をテーマに、2年次で学ぶ「基礎2」では事業部長の視点から、「基礎3」では経営者の視点から問題解決ができるようになることがゴールとなっています。今回はフルリニューアルに伴い、新しく就任された講師のお二人にインタビューを行いました。
フルリニューアルした「問題解決基礎2・3」では、一体何が学べる?
清水:今回は、新しく就任された担当講師のお二人に、新しくなった「問題解決基礎2・3」の科目を通して得られる力や、BBT大学ならではの学びの特徴といった点についてたっぷり伺っていきたいと思います!よろしくお願いします。
後藤・久野:よろしくお願いします。
清水:お二人の経歴についてはこちらに記載させていただきますね。
後藤 治
A.T. カーニー シニアパートナー
自動車メーカーでマレーシア国民車プロジェクトに従事後、経営コンサルティングの世界へ。
テーマは、成長戦略からオペレーションまで、組織が持つポテンシャルを最大に引き出すこと。
一番重要なのは、構成員が定められた目標に向かって力を尽くすことだと考えている。
著書「戦略実行」東洋経済 監修、東京都卸売市場審議会 委員、市場の活性化を考える会 委員、東京電力 調達委員会・生産性倍増委員会 委員
久野 雅志
A.T. カーニー シニアパートナー PEMAプラクティスリーダー
中央省庁(旧国家公務員Ⅰ種)において、官房企画部門にて法令審査や国会対応、規制改革などの業務に従事後、2008年にA.T. カーニーに参画
専門分野は、M&Aを中心に、PEファンドや事業会社向けに、M&A戦略の策定、デューデリジェンス、PMI・バリューアップまで一貫して支援。これまでに支援した案件の買収金額合計は1兆円を超える
また、消費財・小売企業向けには、中期経営計画策定や新規事業創出、事業戦略策定、オペレーション改革など企業の変革を支援
コンサルティングワーク以外にも、会社の新卒採用の責任者を長らく務め、面接時のディレクションを通じた問題解決能力の向上支援や候補者の問題解決能力の見極めを担っている
清水:お二人ともA.T. カーニー(以下、カーニー)でコンサルタントとしてお仕事をされていらっしゃるんですね。カーニーといえば世界有数の経営コンサルティング会社ですし、まさに世界最高水準、問題解決の最前線といったイメージですが。
後藤:実は、コンサルとして仕事をするようになったのにはあるきっかけがありまして。それがまさに「問題解決」だったんですよ。
清水:そうなんですか!
後藤:カーニーで働く前は、某自動車メーカーに務めていました。マレーシアの事業に携わっていたのですが、そこで気付いたんです。日本企業は「問題解決」が苦手だと。
清水:問題解決が苦手…。詳しく聞かせて下さい。
後藤:日本ではその場の空気を読んだり、曖昧な表現を日常的に使うことがありますよね。それが美徳とされる一方で、物事を言語化することが非常に苦手なのだと感じたんですね。別の言い方をすると、問題解決をするためのマジメントの重要性に気付いたんです。自分自身も学びが必要だと感じビジネススクールにも通ったのですが、実践が必要だと思い、経営コンサルの世界に入りました。
清水:そうだったんですね。久野さんはいかがですか?
久野:私の場合、コンサルの前は霞が関で国家公務員をやっていたので、後藤さんのお話はある意味新鮮ですね(笑)
清水:新鮮…というと?
久野:「問題がある」「問題を発見する」「問題を考える」というのはよろしくないという考えが当たり前の世界だったので。物事を問題なく「こなす」というのが行動様式というか。一つの問題に時間を使うよりも、沢山ある事務をいかにこなすかということに重きを置く仕事でした。では、どうしたら問題解決ができるのかと考えるようになり、2008年にカーニーに入社したわけですが…当時の採用担当が後藤さんでした(笑)
清水:なんと!(笑)お二人はその頃からのお付き合いなんですね。でも、カーニーでお仕事をする中、なぜ今回BBT大学で「問題解決基礎2・3」の教鞭をとっていただけることになったのでしょう?
BBT大学で学ぶ「問題解決」は、「実践で使えないもの」にはしたくない。
後藤:問題解決のスキルは普遍的かつ一般的で、僕らは職業上コンサルをする上で磨いてきましたが、このままここで閉じこもって使っていても、ごくわずかな企業人にしか伝わらないと感じたんですよ。より多くの人が問題解決のスキルを向上させることで、国民一人一人が考えて世の中を前進させることができるのではないかと思っているんです。日本企業や日本社会を背負って立つBBT大学の方たちにこそ、ぜひこの科目を通してお伝えしたいですね。
久野:この10~20年くらいで「問題解決」という言葉はかなり耳にするようになったと思います。書籍も沢山出ていますし、セミナーや講座も過去と比べて多くの方が簡単にアクセスできる環境がある――だからこそ、個々人の「問題解決の基本的な能力」は上がってきていると思うのですが、逆に理解しきれないことも増えているのではと。
清水:はい…私も書籍や研修で学んだことはありますが、結局のところその場だけの「なるほど」で終わってしまっています…。
久野:わかります。書いてあることだけだと限界がありますし、実践の場を作ったり、講師からフィードバックをもらえないとなかなか会得することは難しいですよね。
清水:そうですね。現実は本のような例題がそのまま出てきてはくれませんし…。
後藤:フレームワークと呼ばれる手順は、記憶することは誰でもできますが、応用して使うというのはまた別の力ですしね。
久野:問題解決という言葉が浸透した今こそ、「使えるようになること」を世の中的にも期待しているのではないかと思い、今回のリニューアルに参画させていただきました。
後藤:我々も学生の皆さんをサポートしますし、いかに「知識を使うか」というところに重きを置いていますので。コンサルとしての実務経験も交え、知識と実践の「最前線」をもっとも効率よくお伝えしたいと思っています。
清水:まさにお二人ならではの「問題解決の最前線」を現場レベルで感じられるということですよね。とても楽しみです!
問題解決を学ぶメリットとは。できるようになると、どんな変化が起きるのか?
清水:ズバリ、「問題解決」を学ぶとどんなメリットがあるのかを教えて下さい。
後藤:物事に悪戯に悩まなくて済む!
清水:おおっ。
久野:勘や当てずっぽうで物事を判断しなくなります!
清水:おお…っ。ちょっと意外な回答で拍子抜けしてしまいました(笑)もっと難しいお話になるかと思っていたので…。なんだかすごくシンプルですね。
後藤:問題解決って、「現状の自分となりたい自分のギャップを埋めること」なんですよ。
清水:ギャップを埋める…。
久野:そうなんです。そのギャップを埋めるステップに、フレームワークを使ったりするわけですね。
清水:社会人学生の多いBBT大学ですが、もちろん高校を卒業したばかりの学生もおり、「問題解決の科目に抵抗を感じる」という声もちらほら聞くのですが…。
久野:なるほど。確かに「問題解決」って堅苦しい響きに感じるかもしれないですね。でも、「今日の夕飯は何にしよう」「明日朝6時に起床するにはどうしよう」も問題解決なんですよ。
清水:確かにそうですね…!このあたりは一年次で学ぶ「問題解決基礎1」でも冨岡武先生が仕事とプライベートの問題を取り上げる問題定義のミニケースの中で仰っていました。
久野:本当に問題を単純化すると、確度が上がり目標を達成しやすくなるんです。例えば「第一志望のA社に行きたいがどうすれば受かるか」「友人との関係性をどうすれば良くできるか」といった問題も、物事の心理を理解したり、「なりたい自分とのギャップ」をどうやって構造的に考えるかで、多面的に見れるようになります。
清水:お二人の話を聞いていて、「なんだか問題解決って複雑そう」から「意外とシンプルで深そう」という印象に変わりました。社会人・専業学生関係なく、日常からビジネスまで幅広く応用できそうですね。
久野:はい。あてずっぽうで動いていた時よりも達成しやすくなるので、甘い話には乗らなくなりますよ(笑)
清水:(笑)
問題解決は難しい?実践で使えるようになるにはどうしたらいいのか。
清水:実際、実践で使えるレベルというのは、それなりに長い道のりなのでしょうか?
後藤:あえて「やさしい」とは言いませんが、フレームワーク自体は難しいわけではないんです。実践で応用するのが難しいんですね。その場その場に応じて使えるかどうかは、やはり場数を踏まないといけません。
清水:難易度を分かりやすく言うとどんな感じでしょう?
後藤:物理学のような難しさではないです。四則演算(「足し算」「引き算」「掛け算」「割り算」)だけできればOK。
清水:数学や物理が苦手な私にはそれだけでも朗報です(笑)
久野:正確に言葉を運用する能力の方が大切ですね。事実と感想を分けて考えられるか。事実と推測を区別できるか。因果関係を逆さまにしないか…とか。雨が降るから傘を差すのであって、傘を差すから雨が降るわけではない。というような。
清水:なるほど~。これは自分自身の説明能力も上がりそうですね。物事をシンプルかつ明確に伝えられそう。
後藤:一般的な問題解決の教科書にある例題は、正直なところ結構難しいものが出ています。しかも難解な解き方を用いるものが多い。実際のコンサルの一線でもいかに単純化して行動で示すかが問われているくらいですから。シンプルが一番です(笑)
清水:やっぱりシンプルさが鍵になるんですね。
後藤:会社によっては数千、何万規模の社員に一斉に動いてもらう必要がありますから。かつてアメリカの国民を動かしたオバマ元大統領の「CHANGE」はまさにシンプルの極みですね。
清水:わかりやすい例えですね!「問題解決=単純化」。ある意味、真理だなと思いました。最後に、これから科目を学ぶ方々にメッセージをお願いします。
久野:本科目は、自分でもくもくと手を動かしてゴリゴリやるものもあれば、理解度テスト、映像講義の中でのミニワーク、フォーラム上でのディスカッションもあります。我々やLA(ラーニングアドバイザー)もいますし、まさに場数を踏み、失敗もできる環境です。学んだだけでは使えないので、この期間で一緒に身につけましょう!
後藤:BBT大学で我々が目指しているのは、実際のコンサルの現場で行われているようなレベル感が手に入る内容です。コンサルの結果をどう実現していくかは顧客企業にかかってきますが、BBT大学に入るような方々にはぜひ自分で社会の問題を解決できるんだという意識や価値観を持って欲しいと思っています。問題解決を学んで、社会の進歩のために共にがんばりましょう!
清水:後藤さん、久野さん、ありがとうございました!
科目履修のご案内
後藤先生、久野先生が担当するBBT大学のリニューアル科目「問題解決基礎2」「問題解決基礎3」は、入学せずとも1科目から短期間で学ぶことができる「単科生制度」での受講が可能です。具体的な科目や内容については、こちらのページで詳しく紹介しています。
問題解決基礎2(担当:後藤治 客員教授、久野雅志 客員教授)
本科目は、問題を発見・解決し、前例のない環境のなかで新しい道を切り拓くことのできる思考力と、それを可能にする基本的な態度の習得を目指します。
>> 単科生制度の詳細はこちら
問題解決基礎3(担当:後藤治 客員教授、久野雅志 客員教授)
本科目は、経営者の視点を意識しながら、経営改革や事業戦略プロジェクトのリーダーとして問題解決を実践していく力の習得を目指します。経営者の高い視点と、プロジェクト実務の視点から、現実的かつ有効な問題解決のあり方を探究します。
>> 単科生制度の詳細はこちら
BBT大学ではオンライン説明会も開催しています
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ビジネス・ブレークスルー大学 経営学部 入学相談室
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