『答えのない時代、0から1を生み出せる人に』BBT大学の入学式で大前研一学長からのメッセージ

10/1(土)、BBT大学の2022年秋期の入学式がリアル・オンラインにて開催されました。国内外から多様なバックグラウンドを持つ学生を迎え、いよいよ新学期のスタートです。

BBT大学経営学部のグローバル経営学科とITソリューション学科に入学した学生の平均年齢は「30.8歳」、女性比率は近年上昇傾向で「29%」となりました。

大前研一学長の祝辞（一部を要約してのご紹介）と、新入生代表・中井健人さんのお言葉をご紹介します。

学長式辞（一部を要約してご紹介）
ビジネス・ブレークスルー大学 学長 大前研一

答えのない時代、0から1を生み出せる人になってほしい。

21世紀は答えのない時代と言われています。どうしても日本で教育を受けた我々は、先生の言うことに従う受け身の姿勢や、「先生、答えは何ですか」と聞く癖がついています。しかしながら、21世紀は答えは皆さんが見つけなければいけない。「欧米に追いつけ追い越せ」と言われていた頃もありましたが、その欧米でさえ答えがない。誰にとっても正解が無い中で、自分で答えを導き、0から1を生み出すプロセスは、必ず21世紀を生き抜く中で強力な武器になっていきます。それをぜひBBT大学で身に着けていただきたい。

20世紀は「工業社会」といって、答えがある時代でした。教育指導要領に基づいて何かを成し遂げれば、そこには先人としての経験があり、欧米や日本の先行企業に答えがありました。大量生産・大量消費が主となり、比較的均質な社会だったと言ってもいいでしょう。しかしながら、21世紀は「サイバー社会」です。均一化ではなく、個人指導・個別指導・尖った存在が重要視されるようになりました。1989年当時、世界の時価総額ランキングTOP10はIBMとエクソンを除いて全てが日本企業でしたが、2022年の今、日本企業はそのTOP10から全て消えています。いかに今の日本のやり方、教育方針、企業の考え方が時代からずれてきているか――皆さんにはこの現状に対して危機感を持っていただきたいのです。そしてそれを解決する方法を、ぜひBBT大学にいるうちに学び取ってもらいたいと思っています。

最後になりますが、ビジネス・ブレークスルー大学のロゴは、地球に対してネットワークが絡み‟知のネットワークは人間の能力を無限に伸ばす”という気持ちが込められています。これが今日、皆さんが入学されたBBT大学の基本的な考え方です。ぜひその精神で在学中、あるいはその先も学び続け、お互いに啓発し、今日をスタートとして21世紀らしい生き方を志していただきたいと思います。

新入生代表挨拶 中井 健人さん
グローバル経営学科 1年

今という時間を自分の人生に使えるということは、決して当たり前ではない 。

季節も次第に秋の気配を感じることができるようになり、これから各地で多くの実りを迎える時期に入ってまいりました。本日、私たちは晴れてビジネス・ブレークスルー大学に入学しました。BBT大学の一員として新たな一歩を踏み出せることを誇りに思います。大前学長をはじめ、関係者のみなさまに新入生を代表して御礼申し上げます。
私は日本人の父親、ウクライナ人の母親のもとで生まれ、現在はプロラグビー選手として活動しております。自身の目標に掲げております日本代表を目指し、社員契約であった前チームを退団し、プロ選手として今シーズンよりスタート致しました。

本日は会場にて入学式挨拶を行わせて頂く予定でありましたが、先日の練習試合において、前十字靭帯を断裂しオンラインでの代表挨拶となったことをこの場を借りてお詫び申し上げます。
今年2月、私の母親の祖国であるウクライナでは、戦争が始まってしまいました。
連日の報道を通じて今までになく戦争を身近に感じられた方、まだまだ遠い世界の出来事のように感じている方など様々であると思います。
私はこの7ヶ月ほどの期間、今を大切に生きるということを、深く考え続けております。
今という時間を自分の人生に使えるということは決して当たり前ではなく本当に幸せなことであります。
世界には衣食住を追い求めることだけに必死で生きている方が多くいる中、プロラグビー選手と並行して、自分の学びたいビジネスの勉強を、このBBT大学で学ぶことができる環境に本当に感謝しております。

さて今年の11月にはサッカーW杯、来年2023年にはラグビーW杯、2024年にはパリオリンピック・パラリンピックと世界三大スポーツイベントが続いていき、スポーツの熱は冷めることがなく続いていきそうです。
現役選手である私には、永久に選手としてラグビーができるわけではございません。アスリートというものは誰にでも引退というものが訪れます。
現役中に学びを始め、プロのアスリートでもスポーツでの目標を狙うのと同時にビジネスの世界で勝負できることを、私自身がロールモデルとなって、BBT大学の学びを活かして発信していきたいと思います。
現役のアスリート達が、スポーツだけではなくビジネスにおいても、日本そしてグローバルに活躍していく為に現役選手だからこそできることで社会に貢献し、スポーツだけではない形でも人に喜んでもらえるようなチャレンジをしていきたいと思います。

現役スポーツ選手を例にさせていただきましたが、どのような立場であっても、何歳であっても学ぶことができる環境は大切なことであると同時に幸せなことであります。
日本初のオンライン大学、BBT大学のオンライン授業で学んだことを、学ぶだけで終わらせず、発信していくことがこれからの私たちにとって必要なことであると思っています。
主体的に学び、自ら問題を特定し解決を判断する能力を養い、高い研究心を持って常に行動し続け、国籍関係なくグローバルな舞台においてもリーダーとして、日本国内、世界中にいるBBT大学の仲間と切磋琢磨し、これからの世の中を牽引していきたいという思いであります。

結びにあたり、本日、私たち新入生のために、さまざまな準備をして下さった大前学長はじめ関係者のみなさま、諸先生方に、新入生を代表して心より感謝申し上げます。
そして、これからの社会を担うことのできる人物となるために、日本・世界から集まった仲間と日々努力し、互いに切磋琢磨することをここに誓い、入学の辞とさせていただきます。

2022年10月1日　
新入生代表 グローバル経営学科 1年
中井 健人

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