“30歳このままでいいのか”
私の人生を大きく変えた言葉
服飾系の専門学校卒業後アパレル企業へ就職。物流、DB(ディストリビューター)、企画を経てMD(マーチャンダイザー)を経験。香港事業の責任者として海外事業に従事。帰国後、レディースウェアブランドDRESSINA株式会社を立ち上げ、現在に至る。
人生には大きな分岐点が訪れる。そのひとつが、キャリアが大きく変わる30歳代であろう。そんな人生の分かれ道となる30歳でBBT大学へ入学したのが、アパレルブランドを立ち上げ、レディースウェアの企画、製造、販売を行う石黒 敬司さん。その当時の決意といまを追った。
29歳で芽生えたブランド立ち上げへの挑戦
「自分が着たい服や自分が好きな服を作りたい。自分のアパレルブランドを立ち上げたい」。アパレル業に携わっている人の中には、そんな夢を持っている方も多いのではないでしょうか。私も同じ夢を抱えてアパレル業界に進んだその一人でした。新卒で入社したアパレル企業の中で会社員としてのステージを駆け上がり、様々なポジションを経験してきました。与えられた役割の中で成果を出すことにやりがいはありましたが、「独立して事業を立ち上げたい」という想いが強くなり、29歳で独立を試みました。
ただ、「経営」となると全くの素人。販売や企画などの専門的な知識やスキルには自信がありましたが、事業の責任者としてビジネスをしたこともなければ、財務、会計などの知識もありません。独立への夢をあきらめかけた時、会社から香港事業の責任者というポジションを与えられたのです。香港事業は会社として立ち上げたばかりで、正直、失敗は許されないというプレッシャーがありました。でも、不安よりも「おもしろそう」が先行しましたね。私にとって最も大切で、最も犠牲にできない価値観は「自ら挑戦し、追求し続けていくこと」です。このチャンスを決して逃したくはない。そして、事業責任者としてビジネスをすることができれば、自分のブランドを立ち上げることも決して不可能なことではない。そのように捉え、香港行きを決意しました。
1日1日経営者に近づいていると
実感できたBBT大学での学び
香港赴任にあたって、課題は経営と語学の習得。だからと言って、香港で仕事をしながら現地の学校に通学するのも難しい。そんな時に出会ったのがBBT大学の広告でした。「30歳このままでいいのか」というメッセージが心に突き刺さったのです。いつでもどこでも勉強でき、また経営や語学はもちろん、マーケティング、財務など事業を立ち上げるために必要なカリキュラムが充実していると知りました。今、自分に足りないものを身につけるためには、ここで学ぶしかないと迷わず入学を決めました。
入学して驚いたのは、年齢、職業、居住地など様々な学生が多く、在学生や卒業生から構築されるBBTネットワークの幅広さ。初めての海外赴任で不安もありましたが、行く先々でBBT出身者とお会いする機会も多く、圧倒的なエネルギーに刺激を受けました。経験豊富な仲間と刺激し合いながら、ビジネスの最前線で活躍する講師から、最新のビジネスモデルやホットなウェブサービスを教えてもらうことができたのです。BBTで学ぶ1日1日は、経営者に一歩ずつ近づくための1日だと確信しました。
ブランドを立ち上げた、いま、見えてきた使命
日本に帰国後、BBT大学卒業を足がかりに、レディースウェアブランドを立ち上げ、ECサイトもオープンしました。立ち上げたばかりということもあり、解決すべき課題は山積みです。まず、認知度の問題。認知されたブランドの洋服を販売するのと、全く認知されていないものを販売するのとではアプローチも異なります。同様に、ECモールでの販売と自社ECサイトでの販売とでは、取るべき戦略も異なります。
ただ「ネットで洋服を販売する」という枠組みを超えて、自社で企画と製造を行いながら、店舗を持たずにオンライン中心で販売を行う「オンラインSPA」のビジネスモデルを成功させること。そのために、今の事業を早急に軌道に乗せなければなりません。不安とプレッシャーもありますが、「挑戦」し続けたいと思います。