刑事としての思い・キャリアをビジネス・社会貢献に ~学びなおしで社会との新しい関わり方をかたちに~
ビジネス・ブレークスルー大学(以下、BBT大学)で、グローバル経営学科を卒業した中根寿浩さんが、クラウドファンディングを実施していることから、背景にある思いをインタビューさせていただきました。中根さんは元刑事という経歴を活かし、ご自身の思いをビジネスやこの度の社会貢献として形を変えながら実現されています。(文中には中根さんが取り組まれている社会貢献のためのクラウドファンディングの紹介もあります。ぜひご覧ください)
◆自身のキャリアを通して「苦しい状況にいる人を救いたい」
筆者:
中根さんは元刑事というキャリアをお持ちですが、なぜBBT大学で学び直しをされようと思ったのでしょうか。
中根さん:
元々、50歳で退職しようと思っていました。定年まで働いてあてがわれた会社で余生を過ごすのではなく、人生100年時代と言われる現代においては、自分に合った社会との関わり方が他にもあると思い、BBT大学で新たに学び直しをすることを決意しました。47歳で入学してからは、働きながら経営など社会の中で使える実践的なことを学んだり、教養科目で歴史、宗教、政治などについて理解を深めたりできることがとても楽しかったです。
筆者:
そうだったんですね。最初の刑事としてのキャリアはどのように歩み始められたんですか。
中根さん:
私が警察官の仕事を始めたときは「太陽にほえろ」などの映画が流行っていました。苦しい状況にいる人たちを救いたい、また最低限の生活を営めずに悪い道へ走らざるを得なくなってしまう人たちを減らしたい、そんな思いが、当時から今まで変わらずに続いています。刑事として事件の取り調べをする際は、被害者だけでなく、加害者の話も中立的に聞きます。大局をみて両者にとって最善の問題解決を目指してきました。それが「本当のやさしさ」だと信じているからです。
筆者:
このあと、ご自身のキャリアと学び直しを経て挑戦されているクラウンドファンディングのお話も伺いますが、やはり刑事としてご活躍されていた時から確固たる思いをお持ちだったのですね。
◆警察官から行政書士へ ~外国人労働者が安心して暮らすために~
筆者:
在学中、警察官を退職されてからは、どんなことをされていましたか。
中根さん:
行政書士として外国人労働者の書類作成支援などにも取り組みました。警察官時代は外国人労働者の犯罪などを担当することもあり、警察官の中には、外国人との関わりが仕事の中にしかないために偏見を持つ方もいました。私の家族はイギリスで「外国人」として生活をしており、なかなかに苦労していると聞いていたので、国内の外国人を家族と重ねて見ていました。また、BBT大学では若い人も含めていろんな方と話して、いろんな生き方に触れられることで、考えが凝り固まらなかったと感じています。
筆者:
昨今、リカレント教育の流れもなじみつつありますが、多くの方が学習時間の確保に悩んでおられます。
中根さん:
仕事と学業の両立は容易ではないです。BBT大学の英会話科目は、フィリピンの先生とリアルタイムで行うのですが、私は毎朝出勤前の5:30からこの英会話レッスンを開始し、学習のペースづくりをしていました。毎年BBT大学は講義内容がブラッシュアップされ、社会の移り変わりとともに新しいことを幅広く吸収できること自体を楽しめたので、続けられたと思います。4年で卒業しようとさえ思いませんでした。
筆者:
実際、4年以上在籍していただいて、フルに大学を活用いただいていたかと思います。
中根さん:
卒業論文では、身辺警護を民間企業を事業化しストーカー対策などを手がける計画を立てました。私の卒論発表を聞いて最優秀賞を授与していただいた当時の学部長とは卒業してからも仲良くさせていただいています。卒論作成に寄り添ってくれたゼミの担当教員も、今回の社団法人設立とクラファンの取り組みを大変喜んでくれています。どんな環境でどんな人と学ぶかというのも、学びなおしの場所を決める大事な要素だと感じます。
◆今回のクラウドファンディングで実現したいこと
筆者:
さて、卒業論文のテーマに関連して、昨今のDV被害やストーカー被害についてのニュースから、危機意識が高まったり被害者を救う方法が議論されたりすることも多くなりました。
中根さん:
はい。しかし、今のしくみのままでは行政機関が関与しづらいことや被害者の状況に適切に寄り添うことは難しいのが実情です。
筆者:
中根さんのクラウドファンディングは、まさにそうした社会と課題のギャップを埋める取り組みですね。
ご支援はこちらから(https://readyfor.jp/projects/ACMS)
中根さん:
今回のクラウドファンディングをもって実現したいことは、民間の警備と調査会社が手を組んで被害者を守るだけでなく、さらに加害者との法的に根本的な解決をすることです。刑事として20年以上にわたり数々の事件やトラブルを解決に導いてきた私と、民間調査会社として20年以上の実績がある調査会社代表が理事を務め、一般社団法人ACMS(Asia Crisis Management Service)を立ち上げました。ACMSでは社会的弱者といわれる人たちに特に焦点をあて、相談の窓口になったり、匿ったりする役割を果たすことで、被害者が声を上げられずに被害に遭い続けることのないように働きかけます。
筆者:
まさに、ご自身の経験があるからこそ提示できる解決策ですね。
中根さん:
これから日本にはますます外国人が増えていくと思います。彼らと共生できる社会を実現すること、そしてひいては子どもたちにとってもなにかできることがあればと考えています。
筆者:
これからも、中根さんにしかできない社会貢献のかたちを実現されていくのを、BBT大学一同応援しています!
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